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アークアンドトークアソシエイツ 今岡一哉 一級建築士事務所 東京都武蔵野市
※1 5.1chサラウンド:左右のメインスピーカに、正面センターと耳より後ろにおく左右のリアをくわえた5つのスピーカと、サブウーファという低音専用スピーカ(0.1ch)で構成されるシステム。

※2 480i 480p 1080i:480と1080は走査線の数。“i (インターレース)”は画面ひとコマあたりの走査線を半分に間引いて表示する仕組みで、“p (プログレッシブ)”はインターレースしないもの。より高精細の720pや1080pはXbox360やプレステ3が対応。
※3 東芝は08年2月19日「HD DVD」からの撤退を発表しました。これによって次世代DVD規格はソニーなどが推進する「Blu-ray Disk(ブルーレイ・ディスク)」がデファクトスタンダードとなります。
ホームシアターのつくりかた (1)
2007年12月21日




ホームシアターといえばプロジェクターと大画面のスクリーン、大きなスピーカに防音ドアや二重サッシ、難しくてお金もかかりそう…、そんな近づきがたい印象をもっていませんか?。
最近は大型テレビがぐっと身近になり、地上デジタル放送や一部のBS・CSデジタル放送の番組ではハイビジョン画質と5.1chサラウンド(※1)の提供をはじめています。また遮音の面でも、住環境の高気密・高断熱化、マンションの床衝撃音対策の普及などによって、ふつうの住宅もかなり音に強くなってきています。

あなたのホームシアターの実現も、意外と目の前かもしれません。


地上デジタル放送の高画質・高音質をいかす

ハイビジョンといえば“高品位”“高級”といったイメージが先行しますが、本当にそうでしょうか。

たとえばある絵を同じ画質(解像度)のままで2倍の大きさにひきのばすと、画質は2倍粗くなってしまいます。
同じように、大画面テレビやプロジェクターの大画面でこれまでと同じテレビ放送(480i ※2)やDVD(480p ※2)を見ると、残念ながら今までよりも画質が悪く感じるでしょう。
大画面を今までと同じかそれ以上の画質で楽しむには、より高い画質のハイビジョン(1080i ※2)は必須条件です。売れ筋と言われている40インチを超えるクラスのテレビを購入するなら、ぜひ同時にハイビジョンのプログラムを楽しめる環境を整えましょう。

ハイビジョン画質の映画はBlu-ray Disk(※3)でも楽しめますが、これからもっとも身近になってくるのは、テレビのデジタル放送番組でしょう。
2003年に東京など3大都市圏からはじまり、11年にアナログ放送からの完全移行を予定している地上デジタル放送(地デジ)は、(すべてではありませんが)ハイビジョン画質と5.1chサラウンドの番組を提供しています。
(詳しくは ⇒ (社)地上デジタル放送推進協会
新築の場合はもちろん、一般のマンションや住宅でも、アンテナを交換したりケーブルテレビチューナーをデジタル対応にすることで、徐々に地デジを受信できる環境に移行しつつあります。もうすでに受信できるのなら、あとはハイビジョンテレビやプロジェクター、サラウンド用の音響システムを用意すれば、あなたのリビングルームで大画面・5.1chサラウンドがすぐに楽しめます。
110°CSデジタル放送の“e2 by スカパー!”やBSデジタル放送ではより豊富なハイビジョン番組を提供しています。より高画質・高音質を求める映画好きなら、まずDVDプレーヤーをBlu-ray Diskへとグレードアップしましょう。

このように大画面+5.1chサラウンドは次のテレビを買い替えるときに簡単に実現できます。
これはもうほとんどホームシアターといっていいものですが、本格的なホームシアターとはどこが違うのでしょう。
(続く)


バックナンバー
ホームシアターのつくりかた (2)
ホームシアターのつくりかた (3)
ホームシアターのつくりかた (4)
ホームシアターのつくりかた (5)
ホームシアターのつくりかた (6)

. ※この文章は友伸建設株式会社ホームページ“echou-house”用に書き下ろしたものを加筆して転載したものです。
筆者は音響の専門家ではありませんが、建築士としての知識と録音スタジオのデザイナーとしての経験から、できるだけわかりやすくホームシアターを解説したいと思っています。(今岡一哉)



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